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ホントは怖い!?院内感染!!〝院内での感染経路の実際と当院での対策2〟
2018.10.22(月)
〜チェアサイドの水消毒システム〜
前回のブログで
唾液による感染拡大が起こるルート
①術者の手指
②汚染器材
③診療台(チェア)、診療台のうがい口
④歯科治療によって舞い上がる粒子(唾液や血液、切削片など)
⑤画像検査機器(レントゲン機器など)
などが挙げられます。
その中でも術者の手指からは全ルートの80%近くを占めてると言われています。
とお伝えしました。
しかし、院内の器具表面やスタッフの手指をいくら消毒していても、チェアの配管内部はどんどん汚れていってしまいます。診療する診療台(チェア)の配管内部までは人の手で消毒することは困難です。ちょうどお住いの住宅で台所の蛇口までの配管やお風呂までの配管はどんなに汚れてしまっても自分の手で清掃することは難しいですよね。
当院ではチェアごとに水消毒システムを導入しており、常に消毒された水を使用しています。
実際に水消毒システムを行うことにより配管内の細菌数を減らすことができ、皆さんに安心してうがいなどをしていただけます。

ホントは怖い!?院内感染!!〝院内での感染経路の実際と当院での対策1〟
2018.09.06(木)
〜患者さんにとっての安心とは〜
患者さんの処置を行った手指から移ってきた細菌や唾液は簡単に広がってしまいます。
細菌が目に見えないからといって無意識のうちに器具や周りの物を触ってしまうと・・・
様々なことを気をつけないといけません。
感染拡大予防は医療従事者であるわれわれの重大な責務です
誰のために手指衛生を行うのか・・・
手指衛生は汚染された手指から周りの物や次の患者さんへの拡大を防止します。
つまり、自分のことはもちろんのこと患者さんも保全することができます。
その為、汚染を防ぐには1人1人の医療者側の正しい知識と取り組みが必要不可欠になってきます。
院内感染拡大の具体的な例を見てみましょう!
下のURLから、怖い〝院内の細菌感染拡大の仕方〟についての動画が配信されています。
Wash your Hands – it just makes sense.
かたぎり歯科クリニックでは医療器具の滅菌方法および感染拡大防止に力を入れて〝清潔な〟歯科医院の維持を目指します。
滅菌器具はしっかり器具を滅菌してくれます。
しかし、それを扱う人が消毒や滅菌をしていく行程で
- 口の中を触った手袋で滅菌物を触る、周りの器具を触る
- 器具を消毒した手袋で周りの引き出しを触る
上記のような行動をすることで清潔な院内を汚染していくことになります。
では当院での具体的な感染対策についてお話して行こうと思います。
唾液による感染拡大が起こるルート
①術者の手指
②汚染器材
③診療台(チェア)、診療台のうがい口
④歯科治療によって舞い上がる粒子(唾液や血液、切削片など)
⑤画像検査機器(レントゲン機器など)
などが挙げられます。
その中でも術者の手指からは全ルートの80%近くを占めていると言われています。
つまり手指の消毒や手洗いがとても重要なことがわかります。
今回は上記のことの中で手指衛生について書いていこうと思います。
これからお話することは、米国疾病管理予防センター(以下 CDC と記す)が提唱している『歯科医療における感染管理のためのCDCガイドライン2003』(2003年)や『歯科における感染防止の実践』(2016年)で提唱されていることを元にしています。
グローブの取り扱い方
グローブは患者さんごとに交換しなければなりません。また、グローブは20〜30分程の使用から摩擦による表面劣化を生じ、ピンホール(肉眼では確認できないほどの孔・傷)を形成するため長時間の着用はできません。
なお、グローブを着用したままでの消毒はグローブの劣化を進めてしまうため、行いません。
使用したグローブの表面には、目では見えていなくても汚染物質が付着しています。
飛び散らないように丁寧にグローブを外すことが大切です。
グローブの種類
グローブにはゴム製とプラスチック製の2種類があります。
近年、アレルギーをもつ患者さんや医療従事者も増えています。
患者さんのラテックスアレルギーを防ぐためにもグローブの材質を選定しています。
ラテックスアレルギーとは・・天然ゴムの成分によってアレルギー反応を起こす状態(医療現場では主に手袋に使用されている)
手洗いおよび手指消毒
CDCでは以下のように提唱しています。
〝1) 手指が目に見えて汚れている場合、血液、体液などで汚染されている場合には、非抗菌性石けん(普通の固形石けんなど)または抗菌性石けん(消毒薬配合スクラブ)と流水で手を洗う。
炭疽菌が疑われる場合にも同様に手を洗う。
2) 手指が目に見えて汚れていない場合、速乾性手指消毒薬を日常的に用い手指消毒する。
代わりに抗菌性石けんと流水で手を洗っても良い。〟
米国では長年流水と石けんによる手洗いが感染対策の基本とされていましたが、近速乾性手指消毒薬の有用性が認められています。
ただ、速乾性手指消毒薬を配置すること自体が感染対策なのではなく、配置された消毒薬を用いて手指消毒の必要な場合に適切な消毒を励行することが重要です。
配置されているが消毒しないといけない時に使用できていないと意味がないということですね。
まとめ
このように見てみると 医療従事者それぞれの滅菌消毒に対する配慮が何よりも大切になる ということがお分かりになると思います。
そこで当歯科医院では安心安全な治療を目指してスタッフ1人1人の意識統一を行なっていき、医院として評価をしていきます。
そうすることで、実際消毒しているスタッフの方も行動を振り返ってフィードバックすることができ、衛生管理の質を向上することができると考えます。
今回は手指衛生について詳しくご説明しましたが、今後はその他の院内の衛生管理の取り組みについても更新していく予定です。
興味のある方は見てください。
よろしくお願いします。